いわきFC初戦へ闘志 JFL、18日開幕

 
JFL開幕戦へ調整するいわきFC

 サッカーJFLのいわきFCは18日、広野町のJヴィレッジスタジアムで奈良クラブとの開幕戦に臨む。新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、開幕戦は無観客となる。春先は集団練習が制限されるなど例年とは異なる状況で調整を進めてきた。選手会長のMF平沢俊輔は「開幕に向けて良い準備をしてきた」と胸を張る。J3への昇格が懸かる本格始動5年目のシーズンの幕が開ける。

 3月開幕予定だったリーグ戦は、開幕が約4カ月延期され、試合数も30試合から15試合に半減した。チームは緊急事態宣言中、感染予防策として6人程度のグループに分散して練習を重ねた。

 選手は延期を前向きに捉える。平沢は、開幕日を逆算してけがの治療に集中し、万全の状態に戻した。「延期は仕方ないと気持ちを切り替えた。個人の課題を見直すために良い時間だった」と振り返る。

 「声をどんどん出して、闘志を前面に出したい」。新加入のDF田中龍志郎は開幕を心待ちにする。田中は加入後、身体能力をさらに強化しようと筋力トレーニングに着手、体を張った守備に磨きを掛けた。「筋肉量が増えて精神的にも自信が付いた」

 昨季までJFLソニー仙台FCに在籍した田中は、過去の経験から夏季の開幕をプラスに捉える。「夏場はどうしても後半の運動量が落ちるが、いわきFCの選手は体力が優れている。暑い時期の開幕はチャンス」と胸を張る。

 自宅での時間が増えたことで、体調管理の意識が高まった選手も。MF前田尚輝は自炊を本格的に始め、体をつくるタンパク質を料理に多く取り入れるなど工夫する。「選手同士が体に良い食材を教え合うなど、食に関する会話が増えた」

 J3福島ユナイテッドFCから移籍した前田にとって、今季はチームの昇格と「J復帰」が懸かる大切なシーズン。「Jに戻ることができれば幸せ。昇格するため、初戦から決勝戦の気持ちで戦いたい」と闘志を燃やす。