地域医療を守る!いわきFCクリニック ネットで応援資金募る

 
いわきFCクリニックに併設されている柔整鍼灸(しんきゅう)院「いわきFCリカバリーステーション」。医師の診断に基づいた施術が行われている

 いわき市のいわきFCクリニックを運営するヘルシーワンは、地域医療を守るために広く市民に協力を呼び掛けようと、インターネット上で応援資金を募るクラウドファンディング(CF)に挑戦している。小柳正和社長は「全国でも珍しい地域医療を守る挑戦を皆さんに後押ししてほしい」と話している。

 クリニックはヘルシーワンと、サッカーいわきFCを運営するいわきスポーツクラブが共同で昨年1月に開設した。「スポーツドクターを育てるまちづくり」を掲げ、最先端のデジタル技術を使ったオンライン診療や、若手医師育成の環境整備を通した県外の医師を招く仕組みづくりなどに取り組み、地域医療の維持を目指している。

 しかし、新型コロナウイルスの影響で、医療体制の維持が困難になってきた。同社は新型コロナの収束後も健全に医療経営を続けるため、市民一人一人に医療を考えるきっかけにしてもらおうと、支援を求めることを決めた。

 CFは、目標の1000万円が達成できなければ全額返金となる方法を取った。支援総額は残り1カ月を切って76万9000円(今月1日現在)と、今のところ厳しい状況だ。小柳社長は「地域医療を守るために自分たちにできることは何か、皆さんと考えたい。いわきでの挑戦を継続させてほしい」と訴える。

 支援コースは3000~50万円の8種類で、いわきFCの試合観戦やいわき湯本温泉の宿泊招待券、講師出張講演などの返礼を設定している。期間は31日まで。インターネットサイト「レディーフォー」で「いわきFCクリニック」を検索すると申し込みできる。