【コラム】WALK TO THE DREAM-57 天皇杯変則開催

 

◆いわきスポーツクラブ 大倉智社長 

◆福島の名、知らしめたい 

 サッカー第100回天皇杯全日本選手権が新型コロナウイルス感染症の影響で変則開催になった。いわきFCが福島県代表に決まったが、予選なしの決断は県サッカー協会にとって苦しい判断だったと思う。

 天皇杯は、上のカテゴリーと真剣勝負ができる唯一の大会で、大学や社会人チームみんなが頂点を目指せる特別なステージ。見る側も下部リーグのチームがJチームを負かすワクワク感、面白さがある。

 実際、早大の時、下克上の意気込みでジーコがいる住友金属工業蹴球団(現鹿島アントラーズ)に挑んで勝ったこともあった。サッカー選手の絶好の力試しの場所だ。

 当初、県代表は決勝1試合を行って決める予定だったが、新型コロナを受けて全国大会の時期がずれた。県協会が感染拡大防止を最優先に考えた結果なので、県代表として全てのチームの思いを背負って戦う。

 感染リスク軽減のため、1~3回戦は地域単位になり、9月16日の山形県代表大山サッカークラブとの対戦が東北予選の初戦になった。3回勝てば本戦で、ベスト8からJチームが出てくる。試合形式の変更で、ぼくらにも元旦のピッチに立てる可能性は大いにある。

 ただ、過去3年間福島ダービーとして2千人以上が応援してくれた福島ユナイテッドFCと対戦できない。一緒に福島を盛り上げていこうという思いがあったので残念なところはある。だからこそ、上位を狙って福島の名を知らしめたい。

 セレッソ大阪の強化部長のときに2度決勝まで行った。元旦、人通りが少ない閑散とした道を国立競技場まで向かう時の気持ちの高揚を選手と感じたい。しっかり東北代表を勝ち取って、Jリーグチームとも相まみえて一試合一試合を頑張る。