いわきFC『4発』快勝!3年ぶり初戦突破 サッカー・天皇杯

 
【いわき-大山】後半32分、ヘディングで3点目を決めるFW滝沢=Jヴィレッジスタジアム

 サッカーの第100回天皇杯全日本選手権(日本サッカー協会、Jリーグ主催、共同通信社、NHK共催)は16日、広野町のJヴィレッジスタジアムなどで開幕した。本県代表のいわきFC(JFL)は1回戦で、山形県代表の大山クラブ(東北社会人2部)と同スタジアムで対戦、4―0で勝利した。2017(平成29)年以来、3年ぶりに初戦を突破した。いわきは23日、同スタジアムで行われる2回戦でラインメール青森(JFL)と対戦する。午後3時キックオフ予定。試合は無観客で行われる。

 いわきFC、無失点は収穫

 いわきのMF松本健太郎とFW滝沢昂司は、ともに今季初得点をマークし、初戦突破に貢献。しかし、試合内容には「課題が残った一戦」と不満が残り、勝利にも2人に笑顔はなかった。

 前後半合わせて4本のシュートを放った滝沢。後半32分には絶好の位置取りで相手GKからのこぼれ球を頭で合わせ、ネットを揺らした。ただ、「プレーに迷いがあった」と振り返るように、ゴールを狙える位置からパスを選択するなど消極的な場面も。「得点は個人的には良かったが、ミスが多くふがいなかった」と反省する。

 先制点を決めた松本も「本当は2、3点と得点を決めたかった」と悔しがる。素早い動き出しから、ゴール前に得点につながるボールを供給するのがプレースタイルだが、この日はクロスの精度を欠き、決定的な仕事ができなかった。

 収穫は勝利を収めたことと、3バックが機能し無失点に抑えたことだけ。試合を通じてチーム全体の一体感を欠いた。田村雄三監督は「率直に言うと情けない試合。雰囲気がばらばらになると感じた」と、試合に臨む姿勢に問題があったと指摘する。

 天皇杯での挑戦はまだ始まったばかり。松本は「チャレンジャーの気持ちで、一戦一戦戦っていく」と気持ちを引き締めた。