いわきFC敗退、青森の堅守崩せず 天皇杯2回戦

 
【いわき-青森】前半18分、青森に先制を許し肩を落とすいわきイレブン=Jヴィレッジスタジアム

 サッカーの第100回天皇杯全日本選手権(日本サッカー協会、Jリーグ主催、共同通信社、NHK共催)は23日、広野町のJヴィレッジスタジアムなどで2回戦が行われた。本県代表のいわきFC(JFL)はJヴィレッジで青森県代表のラインメール青森(同)と対戦、3―0で敗れ、3年ぶりの3回戦進出はならなかった。

 引き分けた20日のJFL第21節に続き、青森の守備を崩せなかった。しかも無観客とはいえホームスタジアムでの3失点。「完敗だ」。後半から出場したいわきのFW鈴木翔大は、悔しさを隠さなかった。

 相手陣形は3―6―1だったが、「5バックのような形を取られた」(田村雄三監督)。青森は前線にボールを運ぶいわきの中盤に2人、3人と人数を割き、球の出し所やスペースを次々と消し去った。果敢に攻め入り活路を見いだそうとした鈴木も相手守備を突破できず、出場した45分間でシュートを1本も打てなかった。「これが今の自分たちの実力」と鈴木は敗北を受け入れる。

 引いた相手にどう対応するか。中盤で攻撃を組み立てるMF前田尚輝は試合後、「一人一人が周りを見て、DFを剥がすなどのプレーが必要だ」と口にした。この試合、ボールの出し所を迷うなど反撃の糸口を探ることに苦戦。自らのプレーにも「チャンスメークができなかった。悔しい」と素直に心境を吐露した。

 天皇杯は敗退したが、J3昇格が懸かるリーグ戦はこれからが正念場だ。前田は「一戦一戦勝ちにこだわり、練習に取り組んでいく」と昇格に向け気持ちを切り替えていた。