いわきFC、10位に後退 武蔵野に痛恨の逆転負け

 
【武蔵野―いわき】中盤の要としてプレーするMF山下

 いわきFCは東京都武蔵野市で東京武蔵野シティFCに1―2で逆転負けした。通算成績は4勝1分け5敗で10位に後退した。次戦は11月1日、2位のホンダFCと対戦する。いわき市のいわきグリーンフィールドで午後1時開始予定。

 いわきは終始、攻撃し続けて試合のペースを握る時間も多かったが逆転負け。武蔵野の3倍以上となる13本のシュートを放ったが1得点にとどまった。

 山下反省「単調な攻撃に」

 MF山下優人は「結果として単調な攻撃ばかりになった。速いボール回しでもっと動きの質を高めないとだめだ」と振り返った。

 武蔵野は相手のミスを誘いカウンターを得意とする「堅守速攻」のチーム。いわきはボールを回しながら武蔵野の守備を崩す作戦。1週間かけて調整してきたが、ボールを持たされる形となり、守備に人数をかけた武蔵野の堅守をこじ開けることはできなかった。

 山下は「相手が引いているので、自由にボールを動かせる分、逆に考えに詰まった」と反省。「いわきにボールを持たせ、空いたスペースを狙う」と定めた武蔵野の作戦にはまった。

 いわきは3連敗でリーグ順位は10位。1勝で順位が入れ替わる混戦模様だ。田村雄三監督は「相手の戦術に対応しながら、いわきらしい攻守にアグレッシブなサッカーを体現することが課題」と話す。

 J3昇格に向けて厳しい戦いが続くが、山下は「まずは一戦一戦を大事にしたい。その先に昇格の道が出てくる」と前を向いた。

 復帰の寺村、今季初先発

 「サポーターに元気な姿を見せることができて良かった」。8月に新型コロナウイルスに感染し、復帰したMF寺村浩平は今季初先発でピッチに立ち、前半14分には自ら「蹴らせてほしい」と志願したPKで先制点を決めた。

 田村監督から武蔵野守備陣の背後を抜けるよう指示された通り、果敢な攻撃参加が目立った。「何度も好機はあったが決めきれなかった。追加点を奪えていたら」と悔やむ。リーグは残り5試合。「試合は勝つことが大事。貢献できるよう力を全部出し頑張っていきたい」と力を込めた。