【コラム】WALK TO THE DREAM-60 JFL折り返し

 

 ◆いわきスポーツクラブ・大倉智社長

 ◆成長確認しながら前進

 思うような結果は得られているか、現在の順位は想定していたか。JFLのリーグ戦を折り返してよく聞かれる質問だ。昨年の舞台よりレベルは上がっているし、初めての挑戦なので、今の順位に驚きはないというのが正直なところだ。

 今は順位に一喜一憂することより、クラブのカルチャーづくりと選手の成長の2軸をぶれずに続ける時期だと思っている。クラブができてまだ5年目。これからの歴史を考えるとすごく大事な時間を過ごしている。

 相手は自分たちのサッカースタイルを捨ててもいわきFCの良さを消そうと本気で向かってくる。「魂の息吹くフットボール」の達成度を選手データから分析すると特にアウェー戦でいわきFCのスタイルが発揮できず、これが勝敗にも影響している。今年は常に警戒される中、選手の成長を確認しながら前進している。

 地域リーグでは勝ち続けていたことで、負けることで隠れていた課題が見え始めたのもある。コミュニケーションの時間も増え、選手の成長につながっている。これが本来あるべき姿なのだろう。

 短い周期で勝ち負けを繰り返すのがプロスポーツ。勝ったオフ明けは元気で、負ければ沈む、現役時代に経験していた雰囲気を思い出した。そういう充実感は感じている。

 新型コロナウイルス感染症の影響で15試合の短期決戦となっている。最後は僅差で決まるようなシーズンになるのは間違いない。折り返しを過ぎたが、まだどのチームにもチャンスはあると言える。

 一戦一戦が負けられないトーナメントのイメージで、集中力を維持して臨んでいる。11月1日のホンダFC戦も同じ。集中力と緊張感、そして1試合の重みを感じる試合にしたい。

 おおくら・さとし 川崎市出身。早大商学部卒。現役時はJリーグの柏レイソルやジュビロ磐田などでFWで活躍。引退後はセレッソ大阪チーム統括ディレクター、湘南ベルマーレGM、社長などを歴任し、2015年12月から現職。51歳。