いわき市が「いわきFC」支援へ ふるさと納税型、寄付金募る

 
いわきFCのクラブハウス「いわきFCパーク」。市が「ふるさと納税型クラウドファンディング」でクラブ支援に乗り出す

 いわき市は今月中にも、ふるさと納税制度とインターネットで寄付金を募る「クラウドファンディング」を活用し、サッカーJFLのいわきFCの支援に乗り出す方針を固めた。7日に開かれた12月市議会の一般質問で示した。

 市が活用するのは「ふるさと納税型クラウドファンディング」とも呼ばれ、通常のふるさと納税よりも寄付金の使い道を具体的に設定できるほか、インターネットを通じて広く情報発信できるのも利点という。

 寄付した場合、通常のふるさと納税と同じく税の控除などが受けられる。同じ制度を使ったスポーツクラブへの支援は、J1鹿島アントラーズが拠点としている茨城県鹿嶋市などで事例があるという。

 いわきFCが所属するJFLは今季、新型コロナウイルス感染症の影響で試合数が半減したほか、試合会場の入場者数も制限した。このような状況を受け、いわき市はいわきFCの運営について「入場料収入の減少などで少なからぬ影響が出ていると認識している」とし、支援を決めた。

 市は募金の目標額を1千万円に設定する見通し。いわきFC関連のグッズなどを返礼品とする方針だが、具体的な内容は検討中。募金の期間は開始日から最長で90日間。

 いわきFCと協力した地域活性化を目指す「スポーツによる人・まちづくり推進協議会」が寄付金を活用し、クラブ支援やクラブと連携した事業費などに充てる予定という。市は同協議会のメンバーで、協議会の負担金に上乗せする形で寄付金を移す。