いわきFC、悲願J昇格「貪欲に勝ち点」 JFL2年目へ始動

サッカーJFLのいわきFCは14日、いわき市のいわきFCパークで今年初の全体練習を行い、本格始動から6年目となる新シーズンが始まった。昨季果たせなかったJ3昇格を目指し、JFL2年目に挑む。
いわきは毎年カテゴリーを上げてきたが、昨季は昇格圏内の4位とわずか勝ち点差1でJ3昇格を逃した。昇格に向け、今季はJクラブ経験者4人を含む20~25歳の8人を補強し、選手25人で臨む。田村雄三監督(38)は「『いわきで成長したい』と思う選手が来てくれた。個人の持ち味を生かすサッカーで貪欲に勝ち点を取りたい」と抱負を語った。
新加入8人のうち、J2京都から加入したDF江川慶城(げんき)選手(20)は「いわきの充実した設備での身体能力の強化に魅力を感じた。いわきで成長し、絶対に倒れないサッカーを体現する」と力を込めた。
新加入・宮本選手、10年越しの福島県「感慨深い」
JFAアカデミー福島出身で、国士舘大から加入したMF宮本英治選手(22)は「福島で10年越しにプレーできて感慨深い。応援してくれる人を元気づけたい」と誓う。震災でアカデミーが静岡県に一時移転したため、本県を拠点にサッカーに取り組むのは初めてだ。
宮本選手はこの10年間、本県への思いを抱えプレーしてきたという。10年前に入学を予定していた広野中の関係者からもらった筆箱は今でも使っている愛用品だ。「福島にサッカーで恩返ししたい。強みの運動量や声の指示で、司令塔として試合の流れをつくりたい」と意気込んだ。