サッカーＪＦＬのいわきＦＣは３１日、いわき市で新体制を発表した。本格始動６年目の今季は、昨季果たせなかったＪ３昇格に再挑戦する。「積み重ねを大切に圧倒する気持ちで戦う」。選手やスタッフ陣はＪＦＬ優勝も合わせて目指す姿勢を強調した。

　チームは本格始動以来初めて昇格を逃した昨季を踏まえ、「ＨＵＭＢＬＥ＆ＨＵＮＧＲＹ．」（謙虚に、貪欲に。）をスローガンに掲げた。また、「勝ち点７０、７０得点３０失点」と具体的な目標を設定。課題だった決定力と守備力を向上させて臨む。今季から主将を務める山口大輝選手（２３）は「貪欲に上を目指し、優勝して喜びを分かち合いたい」と意気込んだ。

　チームの魅力向上とレベルアップを両立させるため、今季は例年以上に筋力強化に比重を置き、見た目の格好良さと身体能力を兼ね備えるとした育成方針を貫きながら勝利を追求する。田村雄三監督（３８）は「Ｊリーグ以上の厳しい練習で鍛えたい」と力を込めた。

　また、東日本大震災から丸１０年となる今季は、昇格を目指す戦いを通じ地域の一層の盛り上がりを目指す。チームを運営するいわきスポーツクラブの大倉智社長（５１）は、昨季ホーム戦で１試合平均約１３００人を動員したことに触れ「今後もスポーツで出会いや感動をもたらしたい」と語った。

　３月14日に開幕戦

　いわきは３月１４日に開幕戦を迎え、同市のいわきグリーンフィールドでヴィアティン三重と対戦する。１２月まで全３４節を戦う予定。