【コラム】WALK TO THE DREAM-64 原点回帰

 

◆いわきスポーツクラブ・大倉智社長

◆選手の挑戦と成長促す

 1月31日に開いた新体制発表会でクラブのスローガンを披露した。今シーズンは設立当初から掲げているWALK TO THE DREAMにもう一度重きを置く。初めて昇格できなかった昨年の現実に向き合い、見えてきたのが原点回帰だった。

 本格始動から5年、順調にカテゴリーを上げてきたことで成功のパラドックスに陥った。思い通りの結果を出し続けて、見えるべきものが見えなくなっていた。「日本のフィジカルスタンダードを変える」といってきたのに、ないがしろにしていた。いま一度、正面から夢に向き合う年にしたい。

 言い続けてきた「魂の息吹(いぶ)くフットボール」はどんなサッカーなのか。5年間を見つめ直していく中で、「ハンブル&ハングリー(謙虚に、貪欲に)」をチームのスローガンに据えて、地に足を着けようと思い至った。

 選手の立場を尊重し挑戦と成長を促す。選手が向上心を持つのは当然で、成長した姿を誰に見せたいのかを問い続けるシーズンにしたい。挑戦者として常に謙虚に、貪欲に、忘れていた感覚をもう一度取り戻すためにハードワークを始めた。

 フィジカルスタンダードを変えるために何をするか。今までのパフォーマンスビルディングに、見せる要素のボディービルディングを取り入れた。筋力強化と走るトレーニングをどちらも徹底的に追い込むために2部制にした。新型コロナウイルス禍で効果のあった小グループ制も導入しており、年間を通した体づくりをしていく。

 そしてとにかく鍛える。新型コロナの影響もあるが、タフなリーグを戦い抜くために隙は見せない。結果として毎試合120パーセントの力を出していく。一日一日、一人一人の成長が勝ち点3につながり、その積み上げの先に昇格があると信じている。