いわきFC「総合的に負けていた」 Jヴィレッジで福島ダービー

 
【福島―いわき】フル出場し、攻守の起点となったいわきの主将山口〈14〉

 サッカーのJ3福島ユナイテッドFCとJFLいわきFCは28日、広野町のJヴィレッジスタジアムで親善試合を行い、福島が1―0でいわきを下した。

 東日本大震災から10年の節目を前に、サッカーを通じて福島の元気と復興を発信しようと「東日本大震災メモリアルマッチ 福島ダービー@Jヴィレッジ」と銘打ち行われた。

 同スタジアムでの両チームの対戦は2019年2月以来、2年ぶり。

主将「勝ちたい思い高まった」

 いわきFCは本格始動以来、福島相手に初の完封負けを喫した。J3昇格に向けて攻守両面の強化を図ってきたが、ホームスタジアムで防戦を強いられた。主将のMF山口大輝は「絶対に勝ちたかったが、総合的に負けていた」と絞り出した。

 繰り返し攻め上がったが、決定的なシュートは数本にとどまった。ボールの保持にも苦しみ、中盤でボールを奪われるとたびたびピンチを招いた。攻撃的サッカーという自分たちの形を封じられ、田村雄三監督は「修正面は全て。緊張感に襲われた選手もいたかもしれない」と振り返った。

 パスワークや球際での粘り強さなどの課題は鮮明に。前を向き続ける精神力を磨く必要性も実感したという山口は「負けたことで一人一人の『勝ちたい』という思いも高まった。開幕に向けて良い準備をしたい」と強調した。