「福島のため」裏方に いわきFC元主将・平沢さん、社員に転身
サッカーJFLのいわきFCで主将や選手会長として活躍し、昨季限りで現役引退した平沢俊輔さん(26)は今季から、チームを運営するいわきスポーツクラブの社員に転身し、チームを支える。スポンサー営業を担当し、ユニホームを脱いだ後も「復興から成長へ」を掲げるいわきFCを通じて、地域を盛り上げようとしている。
茨城県出身だが、JFAアカデミー福島出身ということもあり、入団前から本県に寄せる思いは強かった。現在は約40社のスポンサーの営業を任され、週5日間、あいさつ回りや商談などの業務をこなす日々を送っている。ただ、会社員としてメールの打ち方やパソコンの操作を一つずつ覚えている段階。「毎日が勉強です」と人懐こい笑顔を見せる。
早大出身で入団したのは2017(平成29)年。豊富な運動量を武器とするMFとしてすぐに中心選手になったが、この2、3年はけがが多く、「毎年引退を意識してプレーしていた」。
近年は、けがの影響で出場機会が減少し現役引退を悟った。その時、クラブ社長の大倉智さん(51)から「スタッフとしてやらないか」と打診を受け、第2の人生を歩むことを決めた。
在籍した4年間、リーグ昇格するごとに観戦するサポーターの数が増え、地域が盛り上がっていく様子を肌で感じた。そのことから「お世話になった福島のため、次はスタッフとして貢献したい」との思いが背中を押したという。
昨年12月に現役引退し、2月1日に正式に入社した。現在はJFAアカデミー福島在籍時から縁のある双葉郡といわき市のスポンサーを回る。「地域の未来を良くしようと、熱い思いを持った人が多い」と気付く日々を送る。
平沢さんは「いわきFCの夢に期待し、共感してくれる人の生の声を聞いている。選手を経験した自分の力でチームの魅力を発信したい」と力を込める。
菊池さんは競輪選手に
いわきFCで現役引退した選手は、平沢さんのほかにも新たな道で挑戦し続けている。17年に在籍した菊池翔さん(26)は3月に日本競輪選手養成所を卒業、競輪選手として5月にデビュー戦を控えている。
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