【選手の横顔〈3〉】MF・宮本英治 福島からプロ人生始動

 
開幕スタメンを勝ち取った宮本

 東日本大震災後に静岡県御殿場市に移転したJFAアカデミー福島で高校時代を過ごし、2017年に休校した富岡高の最後の在校生でもあった。今季、いわきに新加入。「縁を感じる」という福島の地でプロサッカー人生をスタートさせた。

 3月の入団あいさつでは「目標はスペイン4部でのプレー」と宣言。志す理由がある。高校の2年間、スペイン人コーチにサッカーの原理原則をたたき込まれた。指導の全てに理由があり、かつ論理的。基礎レベルの高さを実感した。「本当はスペイン1部でプレーしたい」と目を輝かせる。

 加入1年目の今季、大学時代と同じ守備的MFで開幕スタメンを勝ち取ったが、求められる役割は違う。

 大学時代は攻撃の組み立てで存在感を示した。今は「守備での貢献が求められている」と話し、食事にも気を使い肉体強化に努めている。力強いボール奪取は成長の証しだ。

 みやもと・えいじ 福岡県出身。22歳。富岡高、国士舘大卒。呼び名は「えいちゃん」「えいじ」。