いわきFC土壇場ドロー 無敗継続、攻守には課題

 
【いわき―奈良】試合後、笑顔なく観客にあいさつするいわきイレブン=Jヴィレッジスタジアム

 (11日・Jヴィレッジスタジアムほか=8試合) サッカーJFLのいわきFCは、ホームのJヴィレッジスタジアム(広野町)で奈良クラブと対戦し、2―2で引き分けた。通算成績は10勝5分けで首位を維持し、開幕から15試合無敗。いわきは次戦の18日、アウェーの枚方市立陸上競技場(大阪府)でFCティアモ枚方と対戦する。午後2時30分開始予定。

 「(ほぼ)負け試合だった。こういう試合をしていたら優勝も昇格もできない」。試合後、ゲームキャプテンを務めたFW鈴木翔大の表情は険しかった。相手のオウンゴールで何とか追い付き無敗を貫いたとは言え、攻守に課題が残った。

 前半は守備に問題を抱えた。普段なら相手ゴールキーパーまでプレスをかける積極的な守備が繰り出せない。パス回しに特徴のある奈良に自由にプレーさせてしまった。DF陣に積極性が足りず前に出ないため、連動して前線も前に出られず強みを出せなかった。

 1点を追う後半。攻撃陣が中央に寄りすぎたため相手の守備も中央を閉じ、窮屈な攻撃となった。原因は得点を急ぐばかりに攻撃が直線的になったこと。試合中に気付いた鈴木が「幅を使おう」と呼び掛けたが、修正できなかった。

 「これだけ多くのファンが会場に来てくれている。勝ってファンと一緒に盛り上がる試合を増やしたい」。鈴木は反省を生かし、次戦への成長を誓った。

 関野が実戦復帰

 3カ月ぶりにMF関野元弥がピッチに帰ってきた。4月下旬に練習で左腕を骨折し、リハビリを重ねた。関野は「復帰できてよかった。トレーナーの方に感謝している」と喜んだ。後半14分から途中出場し、中盤で攻撃を組み立てた。「攻撃力を見せていきたい」とボランチのレギュラー争いへ意気込んだ。