いわきFC終盤逆転、三重に勝利 DF米沢が千金ヘッド

 
【いわき―三重】後半39分に逆転ゴールを決めて喜ぶいわきのDF米沢=朝日ガスエナジー東員スタジアム

 (22日・朝日ガスエナジー東員スタジアム=3試合) サッカーJFLのいわきFCは、アウェーの朝日ガスエナジー東員スタジアム(三重県東員町)でヴィアティン三重と対戦し、2―1で逆転勝ちした。通算成績は12勝1敗5分けで首位を維持した。いわきは次戦の29日、春野総合運動公園陸上競技場(高知市)で高知ユナイテッドSCと対戦する。午後2時開始予定。

 「武器のヘディングで試合の流れを変える」。1点を追う後半17分から途中出場したいわきのDF米沢哲哉は、熱い闘志を胸にピッチに立った。終盤に同点となり、あと1点がほしい場面で訪れたCKの好機。米沢は相手ゴール前での激しい競り合いを制し、ヘディングシュートで値千金の逆転弾を決めた。「常に自分がヒーローになると思って準備してきた成果が出せた」と笑顔を浮かべた。

 いわきは前半から三重の守備を崩せずにいた。さらに相手FKのボールがクロスバーに当たり、その跳ね返りから失点する不運も重なり、試合は三重優勢だった。

 ハーフタイム中に雷雨で38分間にわたり一時中断し、後半のピッチは水たまりができる最悪の状況。決定機もほぼなく終盤を迎えたが、後半34分にMF嵯峨理久の同点弾で流れは一気に変わった。その5分後に米沢が真価を発揮するCKが舞い込んだ。

 「試合の悪い流れを変えるのは自分しかいないと奮い立った」と振り返る米沢。身長180センチで、セットプレーや空中戦の強さはチームトップ。「練習で100%が出せなければ、試合でも100%が出せない」が信条。日々の練習から手を抜かず、常に全力で取り組んできた。「逆転勝ちはチームの成長の証し。残り14試合無敗で優勝したい」と熱く語った。

 嵯峨、技あり同点弾

 「終盤までぶれずにプレーし、逆転できたことで自信につながる」。後半34分に同点弾を決めたいわきのMF嵯峨理久は、終盤での逆転劇に声を弾ませた。嵯峨は右サイドからスローインを受けて、相手ゴールライン際から技ありのシュートを右足で決めた。

 先週の枚方戦で今季初黒星を喫し、連敗が目前に迫っていた時間帯での貴重なゴール。嵯峨は「今のいわきは終盤から逆転できる強さがある。今後も勝利を一つ一つ積み重ねていきたい」と頼もしかった。