いわきFC2発、首位快走 MF宮本が今季初ゴール

 
【いわき―滋賀】今季初ゴールを決め、FW鈴木と抱き合って喜ぶMF宮本(右)

 (12日・6試合) いわきFCはアウェーでMIOびわこ滋賀と対戦し、2―0で快勝した。新型コロナウイルス感染予防対策のため無観客、会場非公表で行われた。通算成績は14勝1敗6分けで、首位を維持。いわきは次戦の19日、ホームのJヴィレッジスタジアム(広野町)で2位のホンダFCと対戦する。午後3時開始予定。

 相手の中途半端なクリアボールを見逃さなかった。いわきのMF宮本英治は前半42分、こぼれ球に向かって駆け出し、ペナルティーエリアの外から豪快なミドルシュートを放った。攻め続けながらも得点を奪えずにいたチームを勢いづける先制点となった。

 今季初ゴール。「ずっと得点が欲しくて、監督やチームメートからミドルシュートのアドバイスをもらったりしていた。結果を出すことができてうれしい」。達成感をにじませながら、ほっとしたような笑顔を見せた。

 福岡県出身でかつてJFAアカデミー福島に所属し、今季からチームに所属する23歳。豊富な運動量を武器に、中盤で役割を果たしてきた。この試合では、MFの中でも積極的に前に出る役割を担った。「ゴールに絡めるポジションだったので好機があると思っていた」。中盤で走り回ってセカンドボールを拾いながら攻撃への気持ちを持ち続け、ついに初ゴールの瞬間を迎えた。

 次戦、ホームのJヴィレッジスタジアムで対戦するのはリーグ2位のホンダFC。「次は落とせないゲームになる。いい準備をしてチームに貢献したい」。ゴールへの執念を胸に、リーグ優勝の行方を左右する大一番に臨む。

鈴木、冷静に追加点

 前の試合からセンターFWの後方の「1・5列目」を務めるFW鈴木翔大。機動力が求められるポジションで強みのスプリント力を発揮し、チームに追加点をもたらした。

 「あの場面で自分の力を信じて前に走り込むことができたのは良かった」。後半8分、MF岩渕弘人がドリブルで持ち込んで放ったスルーパスに走り込み、1対1となった相手GKを冷静にかわしてゴールネットを揺らした。いわきは首位をひた走るが、慢心はない。「これから何が起きてもおかしくはない。油断せず、目の前の一試合一試合に集中して毎週戦っていきたい」と表情を引き締めた。