いわきFC4発快勝 MF日高が先制弾、チームに勢い

 
【いわき―松江】先制点を決めるなど攻守の要となったMF日高=島根県立サッカー場

 (3日・島根県立サッカー場ほか=6試合) いわきFCは、アウェーの島根県立サッカー場(益田市)で松江シティFCと対戦し4―0で快勝した。通算成績は15勝6分け2敗で首位を維持した。2位ホンダFCとの勝ち点差は4のまま。いわきは次節の10日、ホームのJヴィレッジスタジアムでヴェルスパ大分と対戦する。午後1時開始予定。

自信取り戻した常勝軍団

 前節ホンダFC戦の大敗をバネに、常勝軍団が再び自信を取り戻した。

 先制したMF日高大は「(ホンダ戦を機に)自分たちの弱さ、未熟さを再認識し、2週間みっちり練習を積んだ。ひとまず勝利できて成果は出せた」と言葉に力を込めた。

 「連敗はできない。チーム自体の力が問われるぞ」。試合前、田村雄三監督からげきが飛んだ。前半からチームは勢いに乗り、何度も力強い攻撃を繰り出した。

 素早い攻守の切り替えと前線からの積極的な守備。前節は影を潜めた「いわきFCらしさ」が随所に光った。

 日高はこの試合がJFL通算100戦目。先月には長女も誕生し「絶対に先制点を決める」と気合十分に試合に臨んだ。前半32分、浮き球のパスに頭で合わせると、ボールはゴールに吸い込まれた。「角度のない場所からだったが練習の通り。落ち着いていた」。思い描いた通りの一発だった。

 その後はゴールラッシュで計4得点。ただ好機を逃す場面も目立ち、2得点のFW鈴木翔大は「攻撃陣の厳しいポジション争いへの危機感が、得点の好循環につながり始めた」と手応えを語った一方で「決定力を高めるため練習から結果にこだわる意識が大事」と強調した。

山下ダメ押し点

 「今日の試合は大事」。MF山下優人はいつも以上に気合を入れていた。後半38分、相手ゴール前の混戦からこぼれ球に素早く反応し、GKを華麗にかわして4点目を決めた。

 ゲームキャプテンを務め、松江戦の快勝にも「序盤に守備の連係でミスがあった。練習を通して見直し、守備から相手を圧倒したい」と油断はない。

 J3昇格のため残り9試合はもう負けられない。「全員で前線から守備し、攻撃もシュートの質や精度を高めることが大事。自分がチームを引っ張っていく」と覚悟は十分だ。