いわきFC、3発締め 地元の黒宮、貴重な追加点
ホームのいわきグリーンフィールド(いわき市)で5日に行われたサッカーJFL最終節で、FC大阪(大阪府)を3―0で破ったいわきFC。ホームに詰め掛けたサポーターの前で今季最後の試合を勝利で締めくくった。
「雄三さんの最後の試合。だからこそ勝ちたいと思っていた」。いわきのDF黒宮渉は2点目のゴールを決めるなど最終節での勝利に貢献し、今季限りで退任する田村雄三監督に勝利をプレゼントした。
後半29分、コーナーキックの場面だった。黒宮はゴール前で折り返しのボールに反応。左足を振り抜き、ゴールネットにシュートを突き刺した。「こぼれ球が来ると思って一歩引いたらボールが来た。めちゃくちゃうれしい」。黒宮のゴールは勝利を引き寄せる貴重な追加点となった。
黒宮の今季出場は、全試合の半分ほどにとどまっていた。しかし、全体練習後に基礎練習を繰り返し、地道に練習に取り組んできたことが今季最後に報われた。「最後に出場でき、チームも勝てた。良いシーズンだったと思う」。黒宮の表情は晴れやかだった。
黒宮はいわき市出身。Jリーグに参戦するクラブが地元で誕生することに、特別な思いを持つ選手の一人だ。「いわきにプロのクラブができるとは考えられなかった。これからは、子どもたちの世代に夢を与えられれば良い」と来季に向けて固く誓った。
鈴木先制、2桁得点
いわきのFW鈴木翔大は先制ゴールを決め、今季の得点は10得点となった。後半1分、右サイドのDF嵯峨理久が左サイドに上げたクロスを上に頭で決めた。
「良いクロスだったので触るだけだった」と鈴木。助走十分のジャンプから高い打点で合わせた。鈴木は今季途中の第18節まで2得点と得点機会に恵まれなかったが、終わってみれば2桁得点のシーズンだった。
「苦しい時も、いるべきポジションでプレーするというFWの仕事をできたと思う。仲間からの信頼も得て、得点を重ねられた」と喜んだ。(小磯佑輔)
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