いわきFC、本社に優勝報告 大倉社長「Jでも異端ぶり示す」

 
JFL優勝を報告した(左から)大倉社長、黒宮選手、田村監督

 来季からJ3に昇格するサッカーのいわきFCは23日、福島民友新聞社を訪れ、今季のJFL優勝を報告した。チームを運営するいわきスポーツクラブの大倉智社長は「チーム設立から6年であっという間だった」とこれまでの歩みを振り返り「チーム設立の背景などサッカー界では異端と思われている。Jリーグでもその異端ぶりを発揮したい」と意気込んだ。

 今季限りで勇退し、新たにチームのスポーツディレクターに就任する田村雄三監督は、いわきグリーンフィールドで行われたリーグ最終戦に観客2451人が詰め掛けたことに触れながら「皆さんのおかげで頑張れた。Jリーグでは皆さんの生活の一部になれるようなエンターテインメントを生み出したい」と語った。

 また、いわき市出身のDF黒宮渉選手は「結果を出し、(JFL優勝など)その場に立ててうれしかった」と新たなチームの歴史を築いた一員としての喜びを語った。

 ネット募金1200万円超

 いわきスポーツクラブがクラブ運営費を募っていたクラウドファンディングが終了した。開始から1日かからずに目標金額の500万円を突破していたが、最終的に766人から1205万9000円(22日午後11時現在)の支援が寄せられた。

 いわきFCが来季、J3に挑戦することを受けた取り組みで22日夜まで募った。支援金は公式マスコットのデザインやウェブサイトの改修、いわき市のいわきFCフィールドの人工芝補修などに使われる。目標金額を超えた分はチームの強化費に充てる。

 寄付者には返礼品として、いわきFCパークエントランスに個人名や企業名・ロゴを刻む権利、全選手のサイン入りユニホームなどを贈る。大倉智社長は「(サポーターの)皆さまの力の大きさを身に染みて実感したと同時に、皆さまの情熱に負けないよう覚悟を新たにした。支援はクラブの成長のために大切に使いたい」とコメントした。