いわきFC、J2ライセンス申請へ 来季までの本拠地改修目指す

 

 サッカーJ3のいわきFCを運営するいわきスポーツクラブ(SC)は25日、J2昇格に必要となるライセンスを例外適用申請する方針を固めた。いわき市が同日、申請に必要なスタジアム基準を満たすいわきグリーンフィールドの改修を発表したことから申請に乗り出す。改修では、来年3月のシーズン開幕前の工事完了を目指す。

 申請期限は6月末で、11月末までに審査結果が出る見込み。J2ライセンスの交付が認められれば、いわきFCがJ3で上位2位以内に入った場合にJ2昇格が可能となる。

 同SCの大倉智社長は「J2に昇格すればクラブが目指す『人づくり.まちづくり』をさらに進められる。地域の期待に応えられるよう取り組む」と述べた。

 今季J3に参入するいわきFCは、順位要件を満たしてもスタジアムの問題でJ2ライセンスが取得できない状況だった。Jリーグは、一定の要件を備えたスタジアムがある場合、「例外規定」として昇格から5年以内に基準に対応した新スタジアムを建設するなどの条件付きで上位ライセンスを取得できるとしている。

 改修では、J3のホームスタジアムとして使用するため観客席を5000席に増設し、J2の例外適用に必要なドーピングコントロールルームなどを整備する。

 市は2月市議会で、改修費として本年度一般会計補正予算案に21億5600万円を追加計上する。予算の9割は国の地方創生関係の交付金などを活用する方針。ただ、例外申請でJ2昇格が認められた場合でも、1万人以上の入場が可能な観客席などを有する正式な基準を満たすスタジアムが必要だ。内田広之市長は「正式なスタジアムについては、いわきSCと一体で考えていきたい」と述べた。