20日・福島ダービー...いわき「攻守一体」、福島U「調子上向き」

 
「福島を盛り上げる熱戦をしたい」と気合十分の福島のFW高橋(写真左)と「仲間やスタッフ、自分を信じてプレーしたい」と意気込むいわきのMF岩渕(左)(写真右)

 サッカーJ3のいわきFCと福島ユナイテッドFCが対決する「福島ダービー」は20日午後4時30分、いわきFCの本拠地Jヴィレッジスタジアム(広野町)で行われる。18日に開かれた両チームによる共同の記者会見では、選手が熱い思いを口にした。

 勝って首位を維持したいいわきと、J2昇格のために10位から巻き返しを図りたい福島。置かれた状況は違えど、負けられない試合であることに変わりはない。いわきのMF岩渕弘人は「1点勝負の激しい試合になる。仲間やスタッフ、自分を信じてプレーしたい」、福島のGK山本海人は「1分1秒気が抜けない試合になる。気持ちで負けず、一生懸命頑張りたい」と必勝を誓う。

 両チームによるダービーは今季3度目。J3では初対戦となった5月のリーグ戦ではいわきが勝利し、天皇杯県代表決定戦では福島が勝利した。1勝1敗で迎える一戦は、お互いの意地と意地がぶつかり合う戦いとなりそうだ。

 前回のリーグ戦では、4500人を超える観客が会場に詰めかけ、試合を盛り上げた。いわきのGK坂田大樹は「観客は試合を楽しみにしてくれている。全力で戦うことで何かを感じてもらいたい」、福島のFW高橋潤哉は「ダービーを通して本県を盛り上げる熱い試合をして勝利をつかみたい」と気合を込めた。

 相手の堅守こじ開ける

 リーグ首位のいわきは攻守一体の組織的なサッカーでリーグ最多得点と最少失点を誇る。直近3試合は、いずれも5バックでゴール前を固めて守るチームと対戦。富山、松本山雅戦は決定力を欠いて引き分けたが、前節八戸戦は5―0で快勝した。「攻撃は少しずつだが、形になってきている」と村主(すぐり)博正監督。堅い守備ブロックが持ち味の福島に対しても「相手の守備をこじ開けていきたい」と意気込んだ。

 攻守の切り替え素早く

 リーグ10位の福島ユナイテッドFC。8試合未勝利だったが、直近2試合は1勝1分けと調子は上向きだ。福島ダービーを制して上位浮上に弾みをつけたい。持ち味の堅守に加え、リーグ得点ランク4位のFW高橋潤哉を中心にした攻撃が注目される。服部年宏監督は「攻守の切り替えとシュート精度を意識し、敵陣でボールを動かしていきたい。いわきの速さと強さに負けず勝利をつかむ」と語った。