いわきFC、田村新体制で初勝利へ 24日アウェーで大宮戦

サッカーJ2のいわきFCは24日、アウェーのNACK5スタジアム大宮(さいたま市)で大宮アルディージャと対戦する。いわきは4勝5分け12敗で22チーム中21位。大宮は4勝2分け15敗で22位。午後6時開始予定。
田村雄三新監督の初陣となった前節は0―0の引き分けに終わった。選手の奮闘ぶりは収穫となった一方、攻守に課題は残った。田村監督は攻撃面で「ゴール前に行くことが目的になっていた。シュートするまでが目的」と反省。守備では「相手のセンターバック2人に対し、FWを1人より2人でぶつけた方が分かりやすいと思った」と語った。
次戦の相手大宮については「『4・4・2』でしっかりボールをつないでくる」と分析。「攻撃ではアンカーを置いてギャップ(食い違い)をつくり、守備では前からプレスをかけたい」と意気込んだ。
山下主将「負けられない」
シーズンを折り返したJ2リーグ。J3降格圏からの脱出を図るいわきにとっての後半戦は、初戦にして最初のヤマ場となった。勝てば両者の勝ち点差は「6」に開き、負ければ最下位転落となる直接対決。田村雄三新体制の初勝利もかかっている。主将のMF山下優人は「互いに負けられない思いの強い試合になる」と闘志を燃やす。
山下は監督交代で役割を大きく変えた一人だ。前節は「4・1・4・1」の左インサイドハーフでプレー。広い範囲を動き、攻守に幅広く関わった。
今までは守備的MF(ボランチ)の一角として低い位置で攻守のバランスを取っていた。今後は強みの運動量を生かしたプレーが期待されることになりそうだ。JFL時代まで田村監督から求められたプレーに戻った形でもあり、山下は「懐かしさを感じたし、楽しみもある」と変化に前向きだ。
チームは前節、人の立ち位置や守り方を変えた中で、無失点と一定の成果を得た。今後は前からボールを奪いに行く回数を増やすべく、戦術の浸透を図っている。山下は意気込む。「相手の枚数や状況に柔軟に対応しないといけない。目の前の相手に負けないことも大事になる」(小磯佑輔)