いわきFC痛恨ドロー 藤枝MYFCに2点追いつかれ、首位陥落

 
【いわき―藤枝】試合終了後、険しい表情でサポーターへあいさつに向かういわきのイレブン=Jヴィレッジスタジアム

 いわきFCはホームのJヴィレッジスタジアム15日、藤枝MYFCと対戦し2―2で引き分けた。通算成績は5勝3分け1敗で、順位は首位から3位に後退した。次戦は29日午後1時開始予定で、いわきはJヴィレッジスタジアム(広野町)でガイナーレ鳥取と対戦する。

いわきFC痛恨ドロー

 【評】2点のリードを守れず、藤枝に引き分けた。前半から攻撃的なプレスとカウンター攻撃で度々好機を演出。前半20分、敵陣で相手のミスを誘い、FW古川が先制点を決めた。後半14分にはFW有馬がPKを決めて2点差とした。しかしその後、オウンゴールで失点すると、カウンター攻撃で同点とされた。終盤に決定機はつくったが、決定力を欠いた。

 星、判断ミスを悔やむ

 今季初の複数失点で2点のリードをふいにした。試合運びに課題を残す内容となったいわきは1週間で首位の座を明け渡すこととなった。DF星キョーワァンは「2失点は(守備陣の)僕らに責任がある」と人一倍悔しさを口にした。

 星が悔やむのは、1点リードで迎えた後半27分のシーン。いわきのフリーキックのこぼれ球をつながれ、カウンター攻撃で同点に追いつかれた。

 この場面、いわきは守備の要で空中戦に強い星とDF家泉怜依の2人が攻撃参加したため、瞬間的に守備が手薄になっていた。星は「勝っている展開で、2人とも上がり切ってしまう必要はなかった。どちらかがすぐに守備に戻るべきだった」と判断ミスを悔やんだ。

 一方で「守備を崩された失点は今季まだない。そこは自信を持ってやれている」とも話す。この日も藤枝の長所であるパスサッカーに真っ向から攻撃的な守備を仕掛けており、流れの中からは無失点。相手のミスを誘発させ、ゴールも奪った。
 首位陥落となったが、シーズンはまだ3分の1も終わっていない。星は「今日の反省を生かして、またいわきのサッカーを続けるだけ」と前を向いた。(小磯佑輔)

 古川が先制弾

 いわきのFW古川大悟は先制弾を決め、公式戦で3試合ぶりとなったスタメン出場に結果で応えた。「結果を残さなければならない中で、点が取れて良かった」と自身5試合ぶりの得点を喜んだ。

 前半20分、相手のミスパスが敵陣ゴール前でフリーの古川に渡る。「流し込むだけだった」と左足でゴール左隅にボールを届けた。

 リーグ戦と天皇杯県予選決勝で戦った、福島ユナイテッドFCとの「福島ダービー」ではいずれもベンチ外。村主監督からは、攻守で連続した動きをするよう求められ「足りないものを再認識した」という。「単発の動きにならないよう、今日くらい走れれば良い」と次戦へ意気込んだ。