いわきFC2発快勝 ガイナーレ鳥取に2-0、2位に浮上

 
【いわき―鳥取】前半38分、先制ゴールを決めるいわきのMF鈴木(左から2人目)=Jヴィレッジスタジアム

 いわきFCはホームでガイナーレ鳥取と対戦し2―0で勝利した。通算成績は6勝3分け1敗で2位に浮上。次戦は6月4日、アウェーのニッパツ三ツ沢球技場(横浜市)でYS横浜と対戦する。

220530iwakifc2.jpg 徐々に主導権握る

 【評】いわきは時間の経過とともに徐々に主導権を握り、快勝した。前半の序盤は互いに攻め合ったが、次第にいわきペースに。前半38分、MF鈴木がシュートのこぼれ球を頭で押し込み先制した。後半は早くから積極的な選手交代を仕掛け、後半16分にFW有馬が追加点。後半は相手のシュートを1本に抑えるなど、運動量を落とさず試合を優位に進めた。(小磯佑輔)

 鈴木、信じて決めた

 前半38分、目の前に弾んだシュートのこぼれ球を頭で押し込んだ。いわきのMF鈴木翔大は前節、最終盤に決定機を外しチームも勝利を逃したが、今回は確実に決めた。「前節もポジショニングには手応えがあった。今回も得点のにおいのする場所にいることができた」。自分を信じたプレーが最高の結果をもたらした。

 チーム最年長のフィールドプレーヤー。「点をとることはもちろん大事だが、球際の強さや運動量でチームの駒になることを心がけている」という。この日も運動量の求められるサイドハーフとして走り回り、得意のポストプレーで味方のために攻撃の起点となった。「チームの駒になるから、(結果的に)こぼれ球が自分の前に転がってくる」と信じている。

 攻撃陣の成長にも手応えを感じている。この日のチーム2点目は、中盤でボールを奪い、細かいパスで中央を崩した上での得点だった。「いわきはサイド攻撃が注目されがち。中央突破ができるようになれば相手も守りづらくなる」と喜んだ。

 チームは2位に浮上した。鈴木は「今、自分たちのサッカーに自信を持っている。昇格した昨年のように、一つ一つ勝ち点を積み重ねていきたい」と意気込む。いわきの快進撃はまだまだ続く。(小磯佑輔)

 永井、プロ初アシスト

 いわきのMF永井颯太は後半16分にFW有馬幸太郎の得点をお膳立て。うれしいプロ初アシストを記録した。

 中盤で奪ったボールが細かくつながれ、ペナルティーエリア前の永井に渡る。「太郎(有馬)の呼ぶ声がした。見えていなかったが、感覚で出した」と永井。背後を走る有馬の足元にぴたりと届けた。永井は「チャンスはつくることができた」と語る一方で、「シュートは精度を欠いた。もう一工夫が必要」と笑顔は少なかった。「勝利に慢心せず、また練習を積み上げる」