いわき首位維持 後半交代が機能、讃岐に勝利

 
【いわき―讃岐】後半37分、チーム4点目のゴールを決めたいわきのFW有田(左)=Jヴィレッジスタジアム

 サッカーJ3第27節、いわきFCは2日、ホームでカマタマーレ讃岐と対戦し4―1で勝利した。通算成績は18勝6分け3敗で首位を維持。次戦は9日午後1時開始予定。アウェーのチュウブYAJINスタジアム(鳥取県米子市)でガイナーレ鳥取と対戦する。

221003iwakifc2.jpg 【評】選手交代が機能したいわきが圧勝した。前半、前線に攻撃の起点をつくれず攻めあぐねたが、後半頭にMF谷村を投入すると内容が一変。鋭いカウンターなどで敵陣深くまで攻め込む回数を増やした。後半19分にMF山口が先制点を決めると、勢いを増してさらに3点を追加した。守っても後半ロスタイムの失点を除いては、ほころびを見せなかった。(小磯佑輔)

 有田、チーム貢献の2得点

 今季、全得点の72%を後半に挙げているいわき。この日も後半に主導権を握り4得点を挙げた。けがで主力のDF日高大とFW有馬幸太郎を欠く中でも変わらぬ得点力を見せつけ、その中心となったのはFW有田稜。2得点を決め、チームの大勝に貢献した。

 有田は後半30分、コーナーキックの流れで放った味方のシュートのこぼれ球を頭で押し込み1点目を挙げる。2点目はその7分後。中盤でボールを奪うと、そのままドリブルで上がり、右足で右隅にシュートを沈めた。「2点目は周りの選手の連動でいろんな選択ができたが、最後はFWらしく自分で決めようと(思った)。自信につながります」と笑顔がこぼれた。

 これで今季10得点。「最低目標が10ゴールだった。目標を達成できて一安心」。ここ8試合で6発のハイペースでチームトップスコアラーに躍り出た。「壁を一つ一つ乗り越えて今がある。残り試合もあるので、行けるところまで行きたい」

 次戦の相手の鳥取は現在、ホームで4連勝中。前回ホーム戦では上位鹿児島に6―0で大勝するなど順位で測れない強さがある。有田は「簡単な試合はない。変わらず、やるべきことをやって勝利できれば良い」と意気込んだ。(小磯佑輔)

 谷村ポストプレーで貢献

 後半開始から途中出場したMF谷村海那が、いわきの攻撃を活性化させた。2トップの一角に入ると、味方を生かすポストプレーを連発。「前半は奪ったボールを前線でキープできていなかった。ボールを収める部分で流れを変えることができた」と手応えを語った。

 後半27分には味方のドリブルのこぼれ球を押し込み今季4点目を決めた。それでも「もっと点を取れる場面があった。そこで決められれば満足だった」。今季の出場22試合のうち3試合にとどまっているスタメン獲得に向けて、活躍を誓った。