いわきFC4発 首位キープ、持ち前の攻撃力発揮で沼津に快勝

 
【沼津―いわき】後半5分、ヘディングでゴールを決めるいわきのFW古川(右)=愛鷹広域公園多目的競技場

 サッカーJ3第29節、いわきFCは16日、アウェーでアスルクラロ沼津に4―0で快勝し、4連勝を飾った。通算成績は20勝6分け3敗で首位をキープした。いわきFCの次戦は23日、ホームのJヴィレッジスタジアム(広野町)で愛媛FCと対戦する。午後1時開始予定。

221017iwakifc702.jpg 【評】いわきが沼津に快勝した。シュート数は沼津の6本に対し17本と圧倒した。前半18分にFW有田がシュートのこぼれ球を押し込み先取点を奪った。後半はFW古川、FW有田の連続ゴールで流れに乗ると、DF遠藤が同18分にCKを頭で合わせてダメ押しとなる4点目を決めた。堅守も光り、5試合ぶりの無失点で試合を締めくくった(石井裕貴)

 FW2人躍動、ゴールラッシュ

 いわきが持ち味の攻撃力を発揮、首位を走る好調ぶりが得点差に表れた。

 前線のFW2人が躍動し、相手DFとの競り合いを制すると、何度も得点機をもたらした。1得点の前半から一転、後半はゴールラッシュとなった。

 2点目を挙げたのは、2試合ぶりに先発出場をつかんだFW古川大悟だった。後半5分、左サイドのMF宮本英治から供給されたクロスに反応。ゴール前での競り合いに勝ち、頭でゴール右隅に押し込んだ。

 「後半入りのファーストシュートで決めたかった。ジャンプして(頭で)触ったらきれいに入ってくれた。本当にうれしかった」。古川にとって得点は5月以来だっただけに、喜びもひとしおだ。

 「応援してくれる人、ゴールを待っていてくれた人たちと喜びを分かち合いたかった」。古川は約90センチあるスポンサーボードを3枚乗り越え、ゴール裏に陣取ったサポーターの元へと駆け寄った。

 昨季は11得点でチーム得点王だったが今季は3得点。出場機会も少ないため、本来の力を発揮できない試合が続いていた。「出場できないのは実力が不足しているからだ。もっと点を取る」。勝利につながる得点をサポーターに届ける覚悟だ。(石井裕貴)

 FW有田 今季通算14得点

 いわきのFW有田稜は2得点と気を吐いた。今季通算14得点となり、リーグ得点1位タイとなった。「2ゴールともに、ぶちさん(MF岩渕弘人)のおかげ。天狗にならずに自分ができることをしていく」と謙虚に語った。

 今季掲げた目標は「最低2桁得点、得点王」だ。有田は「得点王は意識しているが、まずはチーム。気を抜ける試合は一つもない」と気を引き締め、「サポーターに得点で恩返ししたい」と決意を示した。