いわき5連勝 愛媛に2-1、持ち味のプレスで主導権握る

 
【いわき―愛媛】後半40分にチーム2点目を決め、勝利に貢献したいわきのFW有田〈11〉

 サッカーJ3第30節、首位のいわきFCは23日ホームで愛媛FCに勝利し、5連勝。30日の次節はアウェーのユニリーバスタジアム新富(宮崎県)でテゲバジャーロ宮崎と戦う。午後1時開始予定。

221024iwakifc602.jpg 【評】いわきが、持ち味の素早いプレスで主導権を握り、試合を終始優位に進めた。前半、相手を敵陣に押し込んで先制に成功。その後も走力とプレーの強度で上回り、愛媛にシュートを許さなかった。後半は愛媛にボールを持たれる時間が増えたが、決定機は許さなかった。終盤には1点を追加。ロスタイムに前掛かりになった相手に1点を許したものの、そのまま逃げ切った。(小磯佑輔)

 自由にさせない守備勝因

 後半に相手を圧倒する普段の戦いに比べれば、おとなしさがあったかもしれない。それでも相手を自由にさせない隙のなさが、今のいわきにはある。「苦しい時間もあったが、ロスタイムまで失点しなかったことが良かった」。先制点のMF岩渕弘人は守備をこの試合の勝因に挙げた。

 前半は積極的なプレスで相手ボールを奪い、素早くカウンターを放った。前半13分の先制点も、敵陣のスローインを奪ったところから。素早く前線につなげたボールを、岩渕が絶妙なタッチでゴール前に持ち出し、ゴールに流し込んだ。

 後半は愛媛の選手に個人技でプレスを回避され、ボールを奪えない時間が増えた。それでも守備が崩れなかったのは「素早く守備に戻ったり我慢強くやることができたから」(岩渕)。全員の献身的プレーが守備に緩みをつくらせなかった。愛媛の石丸清隆監督も「いわきは誰一人さぼることがない。J3で一番隙のないチームだと思う」とたたえた。

 早ければ次節にも、優勝決定の可能性がある。岩渕は「(順位争いについては)気にせず、相手を倒すことだけを考えて宮崎に行きたい」と意気込んだ。(小磯佑輔)