いわきFC6戦ぶり黒星 宮崎に0-1、昇格次節持ち越し

 
【宮崎―いわき】試合終了後、悔しそうな表情でサポーターへのあいさつに向かういわきのイレブン=ユニリーバスタジアム新富

 サッカーJ3第31節、いわきFCは30日、アウェーのユニリーバスタジアム新富(宮崎県)でテゲバジャーロ宮崎と対戦し、0―1で敗れた。通算成績は21勝6分け4敗で、勝ち点「69」のまま首位をキープした。次戦は11月6日、ホームのJヴィレッジスタジアム(広野町)で鹿児島ユナイテッドFCと対戦する。午後1時開始予定。

221031iwakifc601-1.jpg 【評】いわきは主導権を握り続けたが、隙を突かれて失点を許した。決定力不足が響いて無得点に終わり、痛い敗戦を喫した。いわきは前半16分、自陣ゴール近くで宮崎のFWにボールを奪われ、ゴール前に持ち込まれて先制点を奪われた。前後半でシュート12本を放ったが決定力を欠いた。宮崎の攻撃は先制点以外はほぼ封じ込めたが、1点に泣いた。(国分利也)

 攻撃的プレス終始機能

 優勝、J2昇格がかかる大事な試合に臨んだいわきだったが、台所事情は極めて苦しかった。村主博正監督は「けが人が増えていて、内科系のトラブルがあった選手もいた。90分戦える選手を先発に選んだ」と明かした。

 今季8得点のFW有馬幸太郎、5得点のMF鈴木翔大の離脱に加え、FW吉沢柊がけがで今季絶望。J3得点王のFW有田稜と、全試合出場中だったDF家泉怜依も、コンディション不良で先発から外れた。この緊急事態に、DF嵯峨理久とMF岩渕弘人をそれぞれ一列上げた布陣で対応。DF米沢哲哉は今季初先発だった。

 いつもと違う布陣で挑み、6試合ぶりの敗戦を喫した。だが、嵯峨が「主導権を握ってゴールに向かう姿勢は見せられた」と話すように、試合内容では宮崎を大きく上回った。攻撃的プレスが終始機能し、ほとんどの時間を敵陣でプレー。相手の2本を大きく上回る12本のシュートを放ち決定機も多かったが、ゴールが遠かった。

 連勝は「5」で止まったが、優勝、J2昇格に向けて依然有利な状況。主将のMF山下優人は意気込む。「(優勝、J2昇格の)チャンスを、また持ち越すようではいけない。鹿児島戦に向け気持ちを切り替えたい」(小磯佑輔)