主力離脱のいわきFC 控え活躍で2連勝、相模原の追撃かわす

 
【相模原―いわき】後半8分に追加点を決めて喜ぶDF吉田(左)=相模原ギオンスタジアム

 サッカーJ3第33節ー。前節でJ3優勝とJ2昇格を決めたいわきFCは13日、アウェーの相模原ギオンスタジアムでSC相模原に2―1で勝利した。通算成績は23勝6分け4敗。次戦は最終戦となり20日午後2時開始予定でJヴィレッジスタジアム(広野町)でYS横浜と対戦する。

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 【評】いわきは主力選手が戦線離脱する中、控え選手の活躍で勝利をつかんだ。いわきが前半38分、右サイドからのMF嵯峨のクロスにFW有田が頭で合わせて先制した。後半は初先発のDF吉田が鋭いミドルシュートで追加点を決めた。しかし、土壇場にGK坂田のミスから失点を許して苦しい展開となり、辛くも相模原の追撃から逃げ切って2連勝とした。(国分利也)

 窮地救う最古参の吉田

 J3王者となったいわきが最下位の相模原に辛勝した。窮地を救ったのは、今季初先発で追加点を決めたいわき市出身の最古参のMF吉田知樹だった。今季3カ月ぶりとなる2度目の出場はDFで右サイドバック。「初先発で爪痕を残したい気持ちで試合に臨んだ。得点という結果を出せて良かった」と笑顔がはじけた。

 苦戦を強いられた主な要因は主力がけがで離脱したり、警告の累積での出場停止になったりしたためだ。また、相模原の守備的布陣によりゴール前で自由にプレーできなかった。

 前半38分にようやく有田稜が先制点を奪うと、後半8分に吉田が豪快にJリーグ初ゴールを決め、波に乗った。「いつでも試合に出場できる準備はしていた。成果を発揮できた」と吉田。ただ、2点をリードした後、相模原の反撃を受け、なんとか逃げ切った。

 吉田はチームが本格始動した2016年から在籍。MFやFWだったが、出場機会を失い今季からDFに挑戦した。「鍛えた肉体や磨いた技術が通用する自信はあった。結果に満足せず最終戦も出場する」と意気込み、「サポーターの声援に感謝している。地元出身者の活躍で福島を元気にする」と熱意をたぎらせた。(国分利也)