いわきFC、意地の2発 重すぎた前半の失点...J2開幕戦飾れず

 
【いわき―藤枝】後半15分にチーム2点目を決めるいわきのFW谷村(右)=いわきグリーンフィールド

 サッカーJ2リーグは18日、開幕した。福島県初のJ2クラブのいわきFCが臨んだいわきグリーンフィールド(いわき市)での開幕戦。同じ昇格組の藤枝MYFC相手に粘りの戦いをみせたが、2―3で敗れ開幕戦を勝利で飾ることはできなかった。

いわきFCの試合結果

 【評】いわきは前半の3失点が響いて敗戦となった。前半は長短織り交ぜたパスをつなぐ藤枝に対して奪いどころを見つけられず、解決の糸口を見いだせないまま前半35分からの10分間で3失点した。苦しい展開となったが、後半開始から3選手を投入すると内容が一変。強みのプレスからカウンターを連発し、2点を返した。その後も度々同点の好機を演出したが、最後の決め手を欠いた。(小磯佑輔)

 FW谷村奮迅、空気一変

 「前半から後半のような戦いができれば...」。後半に1得点1アシストを記録し、反撃の中心となったFW谷村海那のその言葉が、この日の試合内容を象徴していた。「らしさ」が出なかった前半の戦いぶりが悔やまれる結果となった。

 前半は選手同士の呼吸が合わなかった。「1人だけで(奪いに)行ったりして、みんなで行けなかった」。プレーを巡る意思統一がなされる前に、藤枝に食われた形だ。

 藤枝は昨季J3で戦ってきた相手だが「プレーの質が上がっていた」と谷村。「昨季のようにはいかない。もっと強度と質を上げないといけない」とJ2の厳しさを口にする。

 いわきは、後半からの選手交代で「らしさ」を取り戻した。谷村は後半4分に反撃ののろしとなるチーム1点目をアシストすると、その11分後、左足で2点目を決めてチームを勢い付けた。「前へ奪いに行くことによって前に攻撃ができる。0―3で終わらなかったのは今後につながる」と前を向く。

 「(戦い方は)慣れもあると思うし、前半もできてないわけではなかったと思う。経験を積んでいきたい」。リーグ戦はまだ始まったばかりだ。(小磯佑輔)