いわきFC、FW・有田が千金同点弾 連敗の窮地を救う

 
【水戸―いわき】(上)後半29分、チーム2点目の同点ゴールを決めるいわきのFW有田〈11〉=26日、水戸市・ケーズデンキスタジアム水戸

  サッカーJ2リーグのいわきFCはアウェーのケーズデンキスタジアム水戸(水戸市)で水戸ホーリーホックと対戦し、2―2で引き分けた。通算成績は1分け1敗で、順位は14位となった。

230227iwakifc602.jpg 【評】いわきは、J2が今年24年目となる水戸相手に2度追いつく粘りを見せ、初の勝ち点1をもぎ取った。いわきは前半から積極的に攻撃を仕掛けたが、決定機が少なく0―0で折り返した。後半9分に先制を許し、その5分後にMF永井のパスからFW谷村が2試合連続となるゴールを決めて同点に追い付いた。その後再度失点したが、FW有田のゴールで引き分けとした。(石井裕貴)

 有田「自信あった」

 いわきFCの頼れるストライカーが、あわや開幕2連敗の窮地を救った。昨季J3得点王のFW有田稜のJ2初得点は値千金の同点弾。引き分けを悔やみつつ「開幕戦はふがいない結果で敗れた。(水戸戦は)自分が決めると決意していて、自信はあった」と振り返る。

 前半は互いの持ち味の守備が光り膠着状態が続いたが、後半は点を取り合う展開になった。1―1となった後、水戸のカウンター攻撃から再び勝ち越しを許したが、ここで奮い立ったのが有田。2失点目から6分後の29分、FKのこぼれ球を豪快な左足ボレーで叩き込んだ。

 開幕戦は前半で交代し、悔しい思いをした。「ゼロからのスタートと切り替えて練習を積んできた。チームに貢献できて良かった」と笑顔をみせる有田。一方、2失点については「水戸には決定力がある。J2では少しの隙でも失点につながる。気を引き締めないといけない」と語気を強める。「いわきのサッカーを突き詰めて、もっと上を目指し強くなりたい」と前を向く。

 水戸戦での90分間のプレーを通して「後半はいわきペースで、J2でも負けはしないと感じた」と手応えも口にする。「FWは1得点で世界を変えられる。新しい自分を見せていきたい」と意気込む。

 次戦での今季初勝利を誓う。「ホームで連敗はできない。いわきのサッカーを貫き、90分間止まらないサッカーで勝利を届ける」(国分利也)