いわきFC、前半の好機生かせず 山口に0-1

 
【いわき―山口】試合終了後、敗戦に悔しさをにじませるいわきのMF山下〈24〉らイレブン=いわきグリーンフィールド

 サッカーJ2リーグのいわきFCはホームのいわきグリーンフィールド(いわき市)でレノファ山口FCと対戦し、0―1で敗れたいわきFC。通算成績は1分け2敗で順位は19位となった。

230306iwakifc02.jpg 【評】いわきは再三あった好機を得点に結び付けられず、手痛い失点で勝ち点を逃した。積極的にボールを前線に運び、FW谷村を中心に前半は相手の3倍のシュート9本を放ったが、得点できなかった。後半20分には相手のフリーキックのこぼれ球から生まれたゴール前の混戦で押し込まれて失点。攻め続けたいわきのシュート計12本に対し、山口は計7本。決定力に課題が残った。(石井裕貴)

 主導権はいわきが握る

 終始主導権を握ったいわきだったが、得点することができない。逆にわずかな隙が失点につながり、大きな痛手となった。

 試合はいわきペースで進んだ。開始10分ほどで山口の攻撃に対応し、プレスがはまりだす。連動した守備からFW谷村海那がゴールに迫った。

 前半20分ごろから山口はロングボールを多用し始めた。こうなれば一層のいわきペース。競り合いに強いDFを中心にロングボールをはね返し、人数をかけた攻撃で好機を連発した。

 だがクロスやシュートの精度を欠いてゴールが遠い。後半20分には自陣で与えたフリーキックをねじ込まれ、先制を許した。

 失点後は焦りから攻め急ぎも目立った。構える相手に向かって突っ込むような攻撃が散見され、前半ほどの決定機をつくれず試合終了。主将のMF山下優人は「前半は勢いを持ってやれた分、縦への意識が強すぎたし、失点してなおさら強くなった。良さでもあるが、うまく使い分けないといけない」と反省を口にした。

 結果が伴わず1勝が遠いが、優位に試合を運ぶなど、希望も見えている。「もう一度自分たちのサッカーを信じて貫きたい。結果は後から付いてくる」。MF宮本英治は前を向いた。(小磯佑輔)