サッカーＪ２のいわきＦＣは１９日、ホームのいわきグリーンフィールド（いわき市）で徳島ヴォルティスと対戦、１―０で破り、今季のホーム初勝利を挙げた。２連勝で通算成績を２勝１分け２敗とし、順位は２２チーム中９位に浮上した。いわきの次戦は２６日。ホームの同会場で首位ＦＣ町田ゼルビアと対戦する。午後２時開始予定。

　「試合する中で強くなれている」

　待ち望んだＪ２初勝利から１週間。勝ちに飢えていたいわきの勢いは衰えることなく、今季ホーム初白星をつかんだ。先制点を決め、勝利をもたらしたＦＷ谷村海那は「ホームで勝たないとサポーターも盛り上がらないと思っていた。（勝利に）ほっとしたし、うれしい」と白い歯がこぼれた。

　左へ右へ、２本のパスで相手を揺さぶった。後半２６分のコーナーキックから、クロスのこぼれ球を右サイドにいたＭＦ宮本英治が直接クロスを蹴り込む。ボールはゴールから遠ざかるように曲がり、逆サイドのＦＷ有田稜の元にぴたり。頭で冷静に折り返した有田のラストパスを、ゴール前で待ち構えていた谷村が押し込んだ。

　いわきは前半から果敢に攻め込み、コーナーキックを獲得。その中で谷村は守備の隙を見逃さなかった。「相手はボールが頭を越したときに（オフサイドを狙って）ディフェンスラインを上げる」。相手の動きを読み切り、ゴール前の好位置につけたのが奏功した。

　前戦の仙台に続き、Ｊ１経験のある強豪を立て続けに倒し、谷村は「試合をする中でチームが強くなれている」と手応えを感じる。次戦は、リーグトップを走る町田。「勝ったが、誰一人満足していない。上位を争うであろうチームに勝って勢いに乗りたい」。強気の谷村を起点に、いわきは貪欲に３連勝をもぎ取りにいく。（小磯佑輔）