いわきFC惜敗 堅守に阻まれ攻撃リズムつくれず、栃木に0―1

 
【栃木―いわき】後半、敵陣に切り込むがゴール前で相手に阻まれるいわきのDF遠藤〈3〉。いわきは序盤の失点が響き、攻撃のリズムをつくれなかった=カンセキスタジアムとちぎ

 サッカーJ2第11節ー。サッカーJ2のいわきFCは23日、アウェーのカンセキスタジアムとちぎ(宇都宮市)で栃木SCと対戦し、0―1で敗れた。通算成績は3勝2分け6敗で、順位は22チーム中19位に後退した。

 いわきは前半2分にセットプレーから失点した。その後はいわきに負傷者が出るなど、攻撃のリズムをつくることができず、栃木の粘り強い守備を前に無得点に終わった。

 いわきは次戦の29日、ホームのいわきグリーンフィールド(いわき市)で3位のV・ファーレン長崎と対戦する。午後2時開始予定。

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 【評】いわきは栃木の徹底的な守備を前に無得点で敗れた。前半開始早々に自陣ペナルティーエリア前で栃木にFKを与え、ヘディングで合わせられ失点した。その後は栃木の堅守に攻撃のリズムをつかめないまま、34分にはDF石田が負傷交代し、守備に回る時間が増えた。後半はMF永井らを投入して攻撃の活性化を図ったが、少ないチャンスをものにできなかった。(佐藤智哉)

 「出鼻をくじかれた」2分で失点

 「出鼻をくじかれた」。いわきの村主(すぐり)博正監督が語るように、警戒していた立ち上がりの1点が重くのしかかった。前半早々にFKから失点すると、勢い付いた栃木に攻め込まれる時間が続き、前半だけで8本のシュートを打ち込まれた。

 後半もいわきのお株を奪うように、ハードワークからサイド攻撃を仕掛けられ、ゴール前で危ない場面が目立った。

 いわきが守備からこぼれ球を拾って、攻撃につなげられる時間は少なく、決定力不足の現状では1点が遠かった。

 わずかな守備のほころびに苦しむ試合が続いている。この日は1失点にとどまったものの、栃木戦を含め6試合連続の失点で、合計10失点に上る。守備の要の家泉怜依は「J2のチームは、少しのマークのずれを逃さず、シュートも枠に入れてくる技術がある。守備が崩されている印象はないが、2、3回と連続して相手の攻撃をはじき返せないと失点につながってしまう」と分析する。

 J1経験のある長崎、甲府、清水との3連戦が控える。家泉は「FWに強い選手がいるので、J2基準にプレーの質を上げて、チームでいい守備をしないといけない」と、危機感を募らせた。(佐藤智哉)