いわきFC、先制点直後に失点 天皇杯、徳島に1-2で敗れる

 
【徳島―いわき】後半48分、頭で先制ゴールを決めるいわきのDF遠藤=鳴門ポカリスエットスタジアム

 7日に行われたサッカーの第103回天皇杯全日本選手権2回戦。J2いわきFCはJ2徳島ヴォルティスに1―2で敗れた。

230608iwakifc2.jpg 【評】いわきは120分の激戦の末、逆転負けした。試合は徳島がボールを持ち、いわきがカウンターで得点を狙う展開で、いわきが敵陣でのプレスで相手のミスを誘い、カウンターでゴールに迫った。後半48分にCKからDF遠藤が先制点を決めたが、直後に同点とされた。延長戦はGK田中が度々ビッグセーブで救ったが、最後は自陣に押し込まれ失点した。(小磯佑輔)

 遠藤「勝ちたかった」

 つかみかけた勝利がするりと手からこぼれ落ちた瞬間だった。後半48分に副主将のDF遠藤凌が先制点を挙げた2分後、ゴール前の混戦から相手に押し込まれて同点とされた。試合終了間際の失点。その後の延長戦後半にチームは力尽きた。遠藤は「勝ちきりたい試合だった」と肩を落とした。

 直近のリーグ戦の先発メンバーから8人を入れ替え、ベンチを温めることの多かった選手を中心に臨んだいわき。フレッシュな力で前半から攻め立てた。

 武器とする敵陣での連動したプレスを果敢に仕掛け、相手に自由にボールを回させなかった。パスミスを誘い、奪ったボールを素早くつないだカウンターでゴールを狙った。後半48分、CKの場面でMF山下優人のクロスに遠藤が頭で合わせて先制した。「完璧な得点だった」(遠藤)。その直後、こぼれ球への一瞬の反応の遅れを突かれ失点した。遠藤は「もっとボールにアタックしたかった」と悔やむ。

 総力を挙げた120分間の奮闘は勝利につながらなかった。ただ、控え選手のこの日の活躍は好材料だ。「どのポジションも競争が生まれると思う。良い影響が生まれる」と遠藤。この日の死闘で得た収穫を、リーグ戦での力に変えていく。(小磯佑輔)