【動画】ランドセルわが子の手に 浪江小2年2カ月ぶり開放

 

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 4月に警戒区域が再編された浪江町の浪江小で26日、保護者が子どもたちの私物を持ち帰るための学校開放が行われた。東日本大震災が起きた午後2時46分で止まった時計、上履きで避難し、げた箱に残されたままの靴―。2年2カ月以上にわたって時間が止まったままの校舎を訪れた保護者たちは、各教室から子どもたちの思い出が詰まった学用品を持ち帰った。

 町は区域再編後も、15歳未満は町内に入らないよう求めているため、この日は保護者だけが浪江小を訪れた。各教室には空間放射線量の測定値が張り出され、机の上には教諭らが整理したランドセルなどが並んだ。

 卒業式を目前に控えた2011(平成23)年3月11日、教室で地震に襲われた児童約550人は、続く東京電力福島第1原発事故で何も持ち出せずに町外へ避難した。「子どもの品を持ち帰りたい」という保護者の要望に応えるため、区域再編に合わせて当時の教諭らが残された学用品を整理し、この日に備えた。