「曇り空が恨めしい」...キュウリ生育遅れ 選果場、入荷量減少

 
選果作業を進める従業員。入荷量が少なく、作業時間を繰り上げている=須賀川市・きゅうりん館

 日照不足の影響が広がる県内。モモばかりでなく、本県が全国に誇る夏野菜キュウリも、例年に比べて生育が遅れているという。県内農産物に大きな被害は確認されていないものの、今後も1週間程度は曇りや雨が続くと予想されており、天気同様、農家や関係者も表情を曇らせる日々が続きそうだ。

 JA夢みなみの選果場「きゅうりん館」(須賀川市)によると、露地栽培のキュウリの生育は例年より1週間程度遅れており、今季の出荷量は例年を2~3割程度下回る約1750トン(10日現在)。天気予報の確認に余念がないという担当者は「厳しい状況だ」と苦々しい表情を見せる。

 同施設では須賀川と鏡石、天栄、玉川の4市町村のキュウリを関東、関西に出荷している。6月中旬から露地栽培のキュウリが入り始めたものの、7月の低温や雨、日照不足に伴い入荷量が減少。このため、通常は午後5時まで行っていた選果作業を、おおむね午前中で切り上げる状態だ。今後、天候が回復し入荷量が増加すれば、作業を本格化させる。

 天候不順に伴う病害虫被害も懸念され、品質の維持向上、収量確保に向けた生産者への指導が不可欠。同JAによると、出荷の最盛期は例年より1週間ほど遅れ、7月下旬を見込んでいるが、最盛期がずれ込むことで、他県産との競合による単価の下落も不安視される。

 担当者は「県外のJAと情報共有していく。頑張る生産者のためにも単価を落とさず、少なくとも例年並みの実績に持ち込みたい」と話す。

 県によると、出荷時期を迎えているモモやキュウリなどについて、日照不足や低温による目立った被害は確認されていないものの、県の担当者は「今後の天気に左右される可能性があり、状況を注視する必要がある」と指摘。気象情報や農作物の管理について注意を呼び掛けている。