「クマ」に襲われ女性けが 裏磐梯・五色沼、ボート乗り場付近

 

 15日午前9時ごろ、北塩原村桧原字剣ケ峯の毘沙門沼のボート乗り場付近の遊歩道で、千葉県市原市の女性観光客(44)がクマに襲われた。猪苗代署によると、女性は顔や背中を引っかかれるなどしてけがをした。命に別条はないという。

 同署によると、女性は母親、姉、息子の4人で遊歩道を散策した際、クマが正面から向かってきた。女性は息子を逃がそうとして襲われた。クマは体長約80センチ。女性を襲った後、沼に入り、対岸へ泳いでいったという。

 同署は付近を警戒したほか、北塩原村が危険を知らせる看板を設置するなどした。同署によると、今年に入り、毘沙門沼でのクマの目撃情報が複数件寄せられている。毘沙門沼は五色沼湖沼群の一つ。

 村は県などと協力し、クマへの注意を喚起したり、ラジオやクマよけの鈴などを持ち歩くことなど呼び掛ける。また猟友会などでつくる鳥獣被害対策実施隊による見回りなどで被害を防ぎたいとしている。

 活動範囲が拡大

 県内でクマの目撃と被害が相次いでいることについて、県野生鳥獣保護管理検討会座長の田口洋美東北芸術工科大教授は「クマの活動範囲が拡大している」と被害拡大に警戒を呼び掛ける。6、7月に人がクマに襲われる被害が発生した会津若松、郡山両市の被害現場を調査した田口氏は「山にある食物の生成が遅れているかもしれないが、代用する物を食べているはず」とし、「自然の残る場所なら、クマは当然出没する」と指摘する。