福島県内は「5カ所・18件」文化審に答申 国の登録有形文化財

 
福西本店(店蔵)=会津若松市

 国の文化審議会は19日、会津若松市の福西本店と竹藤(たけとう)、仙峡閣(せんきょうかく)、伊達市の旧熊倉家住宅、原発事故に伴う避難指示が4月に解除された大熊町大川原地区の石田家住宅の5カ所、18件を登録有形文化財(建造物)とするよう柴山昌彦文部科学相に答申した。

 県内の国登録有形文化財(建造物)は75カ所、221件となる。

 福西本店は店蔵、袖蔵、主屋(しゅおく)、座敷蔵、主屋蔵、離座敷、煉瓦塀(れんがべい)の7件。会津五街道の起点として栄えた会津若松市の大町通りにある商家で、明治から昭和初期に建築された。店蔵は黒漆喰(しっくい)塗りの外壁や透漆(すきうるし)塗りの天井など、重圧な外観と美麗な内装を兼ね備える。

 竹藤は店舗、主屋、竹蔵、座敷蔵の4件。会津若松市で竹問屋を代々営んだ商家で、1841(天保12)年に建築された店舗は間口が7間(12.7メートル)に及ぶ。1階の腰高障子や2階の板壁など、古い店舗の形式を残している。

 仙峡閣は会津若松市の芦ノ牧温泉にある1938(昭和13)年建築の旅館。武徳殿から大胆に転用され、社寺建築の細部意匠や勇壮な外観を保つ。

 旧熊倉家住宅は主屋、土蔵の2件。伊達市梁川町にある個人宅で、昭和前期建築の主屋はドイツ壁の簡素な外観や洋風意匠で装飾した玄関とベランダが特徴。土蔵も地方有力者の屋敷構えを引き立てている。

 石田家住宅は主屋、土蔵、籾(もみ)蔵、門の4件。大熊町の山裾にあり、江戸末期から昭和前期に建築された。当初はかやぶきだった主屋や水路に架かる石橋を覆うように建つ門など上層農家の様相を伝えている。