南相馬「妊婦」...セシウム検出されず 地元食品を7割超が敬遠

 

 南相馬市立総合病院の医師らでつくる研究チームが、2012(平成24)年4月~16年2月の間、南相馬市の妊婦の内部被ばくを測定した結果、放射性セシウムが検出された人は一人もいなかった一方、多くの人が地元食品を消費することをちゅうちょしていたことが分かったとする研究成果をまとめた。20日までに英医学誌「BMJ Open」に発表した。

 研究チームは、12年4月~16年2月に同病院でホールボディーカウンターによる内部被ばく検査(参加は任意)を受けた妊婦579人のデータを分析。結果、全ての妊婦からセシウム134、セシウム137は検出されず、検出限界未満だった。一方、内部被ばく検査時に妊婦に行った食品の消費行動についてのアンケートによると、スーパーで本県産か県外産かを見て食品を購入するという回答が12年時点で78.4%、15年時点でも75.0%に上った。

 研究チームはこれらの結果から、「原発事故後の妊婦の内部被ばくは極めてわずかであるにも関わらず、多くの妊婦が依然として地元の農産物を消費することへの懸念を持っていた」と指摘。「市場に流通している地元の農産物の汚染はほぼ存在しない。今後は内部被ばくの危険性について妊婦に科学的な理解を促進することが大切」としている。