福島地裁「裁判員の協力を」 雇用主に求める従業員の休暇取得

 

 裁判員の辞退率低下につなげようと、福島地裁は今月から、裁判員や補充裁判員に選任された従業員の休暇取得を雇用主に求める協力依頼書を発行する。福島地裁が9日、発表した。

 裁判員裁判は県内では福島地裁本庁と地裁郡山支部で実施されているが、本庁で開く際に発行する。福島地裁によると、仙台高裁管内で初の取り組みという。

 発行する協力依頼書は、裁判員に従事する予定期間、裁判員制度の役割を説明する内容。裁判員の選任手続きで裁判所を訪れた従業員に交付し、従業員を通じて雇用主に届ける。

 同地裁によると、本庁の2018(平成30)年の辞退率は約70%で、全国平均の約67%を上回った。辞退した主な理由の一つが「仕事を休めない」ことだったという。同地裁で9日、記者会見した後藤巌刑事次席書記官は「雇用主の理解を得る努力を続けていきたい」と述べた。

 取り組みは福島商工会議所の協力を得て実施する。会見に同席した同商議所の今野秀幸総務課長は「裁判員制度への参加は企業の社会的責務を果たす上で重要。辞退率低下の取り組みを進めていきたい」と話した。