「御三階」基本設計着手へ 鶴ケ城本丸跡、『復元』事業が前進

 
阿弥陀寺に移築された御三階。鶴ケ城での新築復元を目指している

 会津若松市の鶴ケ城本丸にあった建造物「御三階(おさんがい)」の復元事業で、市が基本設計に着手することを文化庁が了承したことが分かった。足踏み状態が続いていた復元事業が前進する。市は来年度から基本設計を作成する見込み。

 鶴ケ城は国の史跡に指定されており、建造物の忠実な復元が求められるなど厳しい制限があり、文化庁との協議が必要となる。市によると、これまでの御三階に関する市の調査が評価されたという。

 御三階は1869(明治2)年ごろに、鶴ケ城から阿弥陀寺(同市)に移築された。市は2008(平成20)年、本丸内に御三階を新築復元する方針を固め、15年度の完成を目指したが、現存する図面など資料が少ないため、復元事業は大幅に遅れていた。

 一方で、当時の姿を再現するため、阿弥陀寺に移された御三階の詳細調査や、限られた資料の分析を進めていた。

 市は今後も御三階に関する資料の収集などを継続し、基本設計に反映させたいとしている。現時点では、事業の完了時期は未定。

 市観光課は「御三階は鶴ケ城の新たな魅力となる。復元に向け、今後も資料の提供など協力を呼び掛けていきたい」としている。