英国出身・茶道歴21年のクロイさん「美しい所作...体で覚える」

 
「覚えることがたくさんあって楽しい」と話す八巻さん(右)と指導をする斎藤さん

 「美しく自然な所作は体で覚えるもの。そこに近づくために稽古をしています」。茶道の表千家県青年部の八巻クロイさん(43)は流ちょうな日本語で話す。

 英国バーミンガムの出身。ホストファミリーとして留学生を積極的に受け入れる家庭で育ち、幼少から異国の文化に触れる機会が多かった。日本からの留学生には折り紙などを教わり、いつか日本を訪れてみたいと思っていた。1998(平成10)年に初めて来日し、福島市内の英会話教室で働き始めた。教室で開かれた文化交流イベントで茶道を初体験した。「上品で美しく、まるで別世界だった。すぐ習いたいと思って次の日から通い始めた」と当時を笑顔で思い返す。

 習い始めた当初は、ひとまず茶器を置く「仮置き」という言葉を「カラオケ」と聞き間違えたりするなど、日本語の難しさに苦労もあった。親子で八巻さんを指導している斎藤純一さんが「本当に勉強熱心」と褒めるほど、八巻さんは習うごとに美しい所作を吸収していった。

 現在は郡山市のチーフAET(主任英語指導助手)として小学校で英語指導をしながら、週に一度は福島市まで稽古に通っている。

 「花、道具、焼き物の名前など覚えることがたくさんあって、それが楽しい」。初めて茶道を体験してから間もなく21年になる今も、習い始めた当時の情熱は色あせない。「いつか子どもたちにお茶を教えたい」と自宅に設けた茶室で稽古をするのが夢だ。