プロサーファー・佐藤さん、北泉海水浴場でサーフィンスクール

 
故郷の海で練習に励む佐藤さん=南相馬市・北泉海水浴場

 「福島の子どもたちに海の楽しさを知ってもらいたい」。プロサーファーの佐藤広さん(37)=南相馬市小高区=は、9年ぶりに再開した同市原町区の北泉海水浴場で、本県の子ども向けサーフィンスクールを開いている。同海水浴場のライフセーバー隊「モンステラ」の隊長も務め、初めて海に入る子どもたちに海の怖さも伝えている。

 飯舘村出身の佐藤さんは中学3年時からサーフィンを始め、2009(平成21)年にロングボードのプロテストに合格。南相馬の海で鍛えた巧みな波さばきで数々の大会で入賞し、現在、ロングボーダーの日本ランキングトップ10につけている実力の持ち主だ。

 震災前は北泉に居を構え、目の前の海で技術を磨いた。しかし、震災による津波で自宅は全壊、サーフィン道具も全て流された。「最悪だったが、福島のプロサーファーの頑張りを見せたかった」。その後も避難先の千葉県鴨川市の海を拠点に、練習に励んだ。

 3年前、南相馬市に帰還した。故郷の海にはかつてのような子どもたちの姿はない。そこで、再び海のにぎわいを取り戻そうと本県の子ども限定で無料のサーフィンスクールを始めた。

 来年の東京五輪で初めて正式種目になるサーフィン競技。国内有数のサーフスポットとして名高い北泉から五輪選手を輩出し、本県サーフィン界を盛り上げたいと考えている。

 佐藤さんは11日、北泉海水浴場でスクールを開いた。参加した男子児童(10)=原町三小5年=は「サーフィンの魅力は海の大自然を味わえるところ。また乗りたい」と声を弾ませた。