「江戸時代の一揆」...郷土の歴史を1冊に 加藤さんが冊子発行

 
「騒動を民衆の立場から描いた」と完成した冊子を手にする加藤さん

 金山町出身で元坂下小校長の加藤紘一さん(75)=会津若松市=は、江戸時代に南会津や奥会津で起きた一揆を題材にした冊子「南山御蔵入(みなみやまおくらいり)騒動―したたかに生きた金山人」を発行した。「金山町史」などの資料を参考に、郷土の歴史を優しい言葉で1冊にまとめた。加藤さんは「地域のために立ち上がった先祖がいたことを子どもや孫に伝えるために活用してほしい」と呼び掛けている。

 騒動についての記録は少なくないが、子どもたちが読むには難しい。加藤さんは自作の挿絵もあしらい、分かりやすく伝えようと心を砕いた。

 加藤さんによると、騒動について調べる中で、生きるために我慢を重ね続けた地域の人々の苦労が強く感じられた。一方で役人から身を守るため、自己保身に走らざるを得なかった人々の姿も見えてきたという。加藤さんは「武士の目線ではなく、民衆の立場からありのままの姿を美化せずに描こうと思った」と話している。

 冊子は200部刊行した。希望者に1500円で頒布する。