震災後の音楽教諭追う!原町一中吹奏楽部を舞台に「短編映画」

 
作品のポスター

 10月に山形市で開かれる「山形国際ドキュメンタリー映画祭」の特集プログラムで、米国在住の写真家で映像作家の椎木(しいき)透子さんが監督を務め、南相馬市の原町一中吹奏楽部元顧問の阿部和代さんを追った短編映画「この空を越えて」が上映作品に選ばれた。椎木さんは「国外の人や福島の子どもたちに『こんな先生がいたんだよ』という手紙を、小瓶に入れて海に放つ思いで製作した」とコメントした。

 椎木さんは、東日本大震災で練習会場の確保もままならない中でも諦めず1カ月後に練習を再開、音楽で多くの人を励ました同校吹奏楽部を知り、ドキュメンタリーの撮影を決意した。

 阿部さんについて椎木さんは「大好きなことがあるからこその強さを持っていたから、震災後も大きな軸を見失うことなく希望を持って進んでこられたのだと思う」との印象を持つ。作品では2014(平成26)年から、退職を決断した阿部さんが最後のコンクールに臨んだ17年まで、阿部さんと吹奏楽部の生徒が絆を育んだ日々を描いた。

 10月に山形で上映

 同映画祭は10月10~17日に開かれる。特集プログラムは「ともにある Cinema with Us」と題し、自然災害を乗り越えて故郷で暮らす人々に迫った映像作品を上映する。「この空を越えて」は同13日午後2時10分から、山形美術館で上映される。同プログラムで上映される本県テーマの作品はほかに「飯舘村に帰る」(福原悠介監督)、広野町を取り上げた「春を告げる町」(島田隆一監督)。