国内最北「広野バナナ」収穫!無農薬で皮ごと食べれる『綺麗』

 
ハウス内で収穫される広野町産バナナ=19日午後、広野町・二ツ沼総合公園フラワーパーク

 広野町振興公社は19日、町二ツ沼総合公園で栽培してきたバナナを初めて収穫した。栽培地としては国内最北で、南国で育つバナナを同町で生産する意外性を武器に、町の新たな特産品として観光振興につなげる。

 バナナの愛称は「綺麗(きれい)」。美しい海辺の町で育ち、無農薬で皮ごと食べられる「きれい」なバナナに由来する。9月下旬から町内のスーパーやJヴィレッジ(楢葉町、広野町)、スパリゾートハワイアンズ(いわき市)などで販売を開始する予定。

 初収穫には内堀雅雄知事も駆け付け、遠藤智町長と共にたわわに実った房にはさみを入れた。内堀知事は「広野でのバナナ栽培はインパクトがあり、復興のシンボルになる」と期待した。

 たわわに町の『元気印』

 「わが子のように育てたバナナが実り、感無量だ」。広野町振興公社の中津弘文社長(62)は初の収穫期を迎え、たわわに実ったバナナの房をいとおしそうに見つめた。

 震災前は、イチゴを栽培していた町二ツ沼総合公園内のビニールハウス2棟(計約1500平方メートル)を活用して、昨年9月に栽培に着手。皮ごと食べられるよう無農薬栽培にこだわったが、中津社長は「本当に実るのか」と不安を抱えながら育ててきた。苗にダニが付くこともあったが、水を噴射して虫よけする昔ながらの農家の知恵で乗り切った。

 来年2月ごろまでに、約3万5000本が収穫できる見込み。9月下旬から地元を中心に販売を始める。価格は1本300円程度とする予定。首都圏の高級フルーツ店での取り扱いも目指し、交渉を進める。

 バナナ園のジャングルのような景観を生かして観光農園としても活用するほか、来春からは栽培面積を約700平方メートル増やす方針だ。

 中津社長は「継続してバナナ栽培に取り組み、多くの人に食べてほしい。流通により広野の元気を発信したい」と力を込めた。