会津藩「大砲」発見!戊辰戦争で使用か? 九州国立博物館保管

 
九州国立博物館で保管されていた大砲「四斤山砲」。右脇にあるのは、高橋さんが所蔵する四斤山砲の弾丸

 1868(慶応4)年の戊辰戦争から半世紀ほどして御霊櫃(ごれいびつ)峠(郡山市)から発見された大砲が、福岡県の九州国立博物館で保管されていることが19日、分かった。調査した会津新選組記念館長(会津若松市)の高橋一美さん(52)は「会津藩が使用していた大砲であることは間違いない。会津若松への『里帰り』を実現させたい」と会津での展示に意欲を示す。

 高橋さんによると、大砲は全長97センチ、重さ100キロ程度。「四斤山砲(しきんさんぽう)」と呼ばれる様式で、幕末にフランスから輸入され、幕府などが国内で生産し、戊辰戦争では東西両軍が使用した。

 大砲は、戊辰戦争時に会津藩が陣地を構えた御霊櫃峠の近くで、1916年に炭焼きをしていた男性が見つけ、東京国立博物館に収められた。75年には同市の鶴ケ城天守閣で開かれた同博物館の巡回展で展示された経緯がある。それ以降、郷土史家などからも忘れ去られていた。

 高橋さんは昨年、巡回展の図録を手に入れて大砲の存在を知り、調査を開始。同博物館に問い合わせると、2005年から九州国立博物館に貸し出しされていた。今月9日、九州博物館を訪ねて直接、大砲の存在を確認した。大砲は梱包(こんぽう)が解かれることもなく、収蔵庫に眠ったままになっていた。

 高橋さんは、旧会津藩大砲隊員の記録「会津藩大砲隊戊辰戦記」に、御霊櫃峠から引き上げる会津藩士らが1868年8月22日(旧暦)、大砲をやぶの中に隠したとの記述も見つけた。高橋さんは「発掘された場所、隠された経緯などが分かる。大砲は会津藩が使用したとの確証があり、とても貴重だ」と話している。