ふたば未来の名刻む 男女ともに団体優勝、全中バドミントン

 
男女ともに団体優勝を果たしたふたば未来の選手=20日、尼崎市

 第49回全国中学校バドミントン大会第2日は20日、兵庫県尼崎市のベイコム総合体育館で団体を行い、ふたば未来学園が男女ともに初優勝を飾った。決勝で男子は帯広一(北海道)に圧勝、女子は青森山田(青森)を2―0で下した。

 ふたば未来バドミントン部は、東京電力福島第1原発事故に伴い猪苗代に避難した富岡一を継承。今春のふたば未来開校に伴い拠点を広野町の同校に移してから初の全中だった。富岡一、猪苗代時代を含め女子は4年連続9度目、男子は3年連続7度目で、男女そろっての優勝は3年連続。

 ◆復興象徴「自分たちが歴史つくる」

 「自分たちからふたば未来の歴史が始まる」。20日に尼崎市のベイコム総合体育館で行われた全国中学校バドミントン大会団体戦。男女そろって優勝を勝ち取った選手たちは、原発事故からの双葉郡復興のシンボルとして今春開校した「ふたば未来学園」の名を、全中の舞台にとどろかせた。

 2、3年生が中心の選手たちは避難先で活動した猪苗代として出場した昨年、団体、個人の全6冠制覇を経験している。新しい学校として出場した今回の開会式では「ふたば未来って学校もあるんだ」「猪苗代から校名が変わったのか」という声が聞こえてきた。

 全中の舞台ではなじみのない学校名ながら、男子は負け知らずで決勝に進出、女子も苦しみながらの接戦を勝ち抜いて優勝に王手をかけた。この2日間で全中で「ふたば未来」の名を確固たるものにし、決勝の選手入場では会場からどよめきが起きた。

 決勝でもこれまでと変わらぬ戦いぶりを見せて再び全中制覇を手にした選手たち。男子主将の斎藤駿(3年)は「新しい学校で初めて臨んだ大会で名前を残せてうれしい」と達成感をにじませた。女子主将の伊藤歩(同)は3年生唯一の団体メンバーだけに「応援席の人がみんなチームカラーの青に見え、目の前の光景が輝いていた」とふたば未来として臨む最初で最後の全中で団体優勝をつかみ、笑顔がはじけた。

 富岡一バドミントン部としてスタートした同部。原発事故後の8年間は、猪苗代町に避難し猪苗代中の「特別バドミントン部」として戦ってきた。今春からふたば未来となって本来の双葉郡で再出発した。ただ同郡はまだ復興途上。スポーツ専門の整骨院が近くになく、治療や体のケアにはいわき市に行かなければならないなど、練習環境には整わない面もある。

 選手たちは「これから自分たちが歴史をつくっていく」と意気込み、こうした不備な面も乗り越え、団体優勝で2年連続の6冠制覇に向け好スタートを切った。「この子たちの活躍を見てスポーツを通じ人が集まるようなまちになれば」と斎藤亘監督。選手たちと一緒に「勝利」というエールを古里に送る。